エンド・オブ・イヤー:インサイトチーム

その時の状況を知らせることで他の様々なチームに貢献していたインサイトチームからのご挨拶です。

VALORANTの皆さんへ

様々なデータをじっくり研究すること(皆さんにご意見を伺う、アンケートやプレイテストを行う、あるいは統計データからプレイヤーとゲームの関わり方を分析するなど)も私たちインサイトチームの重要な仕事ではありますが、実はこのデータが実際の業務に出てくることはほとんどないんです。

私たちは勤務時間のほとんどを、VALORANTに携わる各チームのもとで、彼らが具体的な目標や理想的な結果を定める手伝いをしています。つまり、「今進めている作業はプレイヤーが求めているものだ」とチームが確信を持てるよう労力を費やしているわけです。

皆さん、VALORANTに関する様々な調査へのご協力、ありがとうございました。

特に忘れられない出来事のひとつは2019年の2月、社外のプレイヤーを招いて開催した最初のプレイテストまで遡ります。当時の私たちはこのゲームを開発しつつも、実際にプレイするプレイヤーが求めるもの、求めていないものが掴めていない状態でした。そこでプロデューサーや各チームのデザイナーとともに、何ヶ月間も費やして何が大事なのか…「絶対に必要なもの」や「変えられるもの、あるいは変えるべきもの」を検討したのです。

様々なゲームプレイの経験を持つありとあらゆるFPSプレイヤーを招待し、VALORANTの基本的なゲームプレイだけに的を絞った3日間のプレイテストを何度も行いました。何が求められ、何が求められていないか、時を経るごとにプレイ体験がどのように変化していくのか、そして彼らのゲーム生活のどの辺りにこのゲームがフィットするのか…そういったことを把握するためです。

この作業を通じて、VALORANTの正式リリース時に内容が大幅に変わるほど膨大な収穫を得ることができました。当時のプレイヤーの皆さんからのフィードバックによって変わった部分の例としては、以下のようなものがあります。

  • リリース時にコンペティティブモードを実装
  • リリース時に別ゲームモード(スパイクラッシュ)を実装
  • パワーバランスをエージェントのアビリティー寄りに変更
  • 武器スキンの改造は必ずプレイヤーに受ける、という確信が得られた
  • コンセプトテストから得られた各エージェントの新しい視覚面の方向性の維持
  • テストの結果、タクティカルシューターのプレイヤーだけでなく、あらゆるFPSプレイヤーが楽しめるゲームであると確信するに至った

リリース時だけでもこれだけあったのです。

単に皆さんとお話ししたりするだけでは、VALORANTのリリース時の内容や進化の方向がそれほど大きく変わることはなかったでしょう。継続的なバランス調整や「アイスボックス」の数ヶ月早い実装、ヴァリアントの選択機能、そしてヴァリアントのバトルパスへの投入などについても同様です。

この一年はとても大変でしたが、貴重な時間を割いてこのゲームをプレイし、フィードバックを提供していただいたすべての皆さんに改めて感謝を申し上げます。来年も皆さんからのフィードバックをもとに、VALORANTを進化させ続けていきたいと思います。今後の方向性を決めるのも、これまで以上に重要な仕事になりましたので。


—Angela Kempf-Luu, Brian Chang, Coleman Palm, Courtney Chan, Joey Messick, Lea Hughes, and Steve Mack