03:ゲーム内でのプレイヤーの振る舞いとサーバーインフラについて
皆さん、こんにちは!『VALORANT』クローズドベータの世界への展開が始まってから1ヵ月が経過しました。みんな少し疲れていますが、同時にとても楽しんでいます。(ご覧になった方もいらっしゃると思いますが)先週、5月の最優先事項はできるだけ多くの地域サーバーを可能な限り早くオンラインで稼働することだと発表しました。そして先日、新たな地域を発表できたことを嬉しく思っています。韓国、ブラジル、ラテンアメリカが、新たに追加された地域となります。
ラテンアメリカに関しては、このクローズドベータにおける真の課題に直面することとなりました。これを書いている時点(太平洋夏時間4月29日)で、5月5日までにメキシコシティのデータセンターを稼働できるかは未だに不明です。それについて、VALORANTのテクニカルディレクターであるDave Heironymusが詳しくお伝えします。
ですがその前に…VALORANTのような競技性の高いゲームにおいて、克服しなければならない問題についてお話ししたいと思います。決して捨て置くことはできず、私たちが常に気にかけている問題──それは「プレイヤーの振る舞い」です。ここで改めて、ちゃんとした自己紹介をさせていただきます──エグゼクティブプロデューサーであり、VALORANT開発チームのリーダーでもある私、Anna Donlonが、私たちにとっての優先事項であるプレイヤーの振る舞いについて話させていただきます。
「はっきり言いますが、私はゲーム内での嫌がらせやいじめを現状のまま受け入れるつもりはありません。先月、自分がソロキューで感じている恐怖について同僚のツイートに返信しました。これは私自身がマルチプレイヤーのゲームにおいて、何年も前から抱えている問題です。この問題を抱えているのは私だけではありません。私たちは嫌がらせをしてくる人たちをミュートすることを学びました。平穏を保つために自分自身をミュートすることを学びました。結果として、妥協しているように感じられる競技体験が残ってしまいました。私たちはしばしば、自分が不利な立場に置かれていると感じます。
ここで私たち(ライアット)がこの問題を解決することを約束しなければ、このままほとんど何もできずに終わってしまうか、もしくは誰にとっても公平な競技体験を推奨するのではなく、自己を孤立させる“ツール”を提供するだけで終わってしまいます。ですから、私は皆さんに約束します。
競技性が高く、言葉を使わないコミュニケーション(エージェントがスパイクを持った敵を見かけたら自動的に味方に呼びかけるシステムやピンシステムなど)を推奨する機能を開発したことには満足していますが、利用可能なすべてのツール(たとえばボイスチャットなど!)を使って対戦したい人たちを守るために、私たちができることは他にもあると考えています。
これは非常に難しい問題です。社会の問題を私が解決することはできず、またそういった問題の一部はとても深く根付いてしまっています。私に言えることは、ライアットはこの問題を真剣に考えているということです──だからこそ、私たちは公平なチームプレイをどのように推奨するか(罰することだけではなく、です)について科学的なリサーチを専門に行う“セントラルプレイヤーダイナミクス”チームを設立し、ゲーム業界のパートナーたちとともにFair Play Allianceを結成しました。
また、VALORANTチームのリーダーとして述べるなら、私はこの問題を本作における優先事項として設定しており、対処に必要なリソースを投じていくつもりです。これは短期的な優先事項という意味ではありません。他者に敬意を払い、勝利を目指してVALORANTをプレイしていれば、必ず同様の体験が自分に戻ってくるのだということを、プレイヤーの皆さんに感じていただけるようになるまで続けます。
まずは、できる限り早く行動規範を公表します。大したことではないように思えるかもしれませんが、これは本作のコミュニティーを皆さんと一緒に構築していくうえで(またペナルティを与えるうえでも)、求められる最低限の基準を設定するためのものです。競技性の高いゲームでは人々は熱くなり、緊張感が高まるものなので、勝敗に熱くなっただけで誰かのアカウントを停止するつもりはありません。しかし、ときにはそれが熱中するだけに留まらず、嫌がらせへと発展してしまう場合があることも知っています。私たちはそれを容認しません。
また進展がありましたらお話しさせていただきますが、この問題に対して労力を投じていくことを責任を持ってお約束いたします」
さて…話題を切り替える良い方法は思い浮かびませんが、再びJoeとAnnaのダイナミックデュオに戻りましょう。次は『VALORANT』のテクニカルディレクターであるDave Heironymusが、サーバー展開の現状についてお伝えします。
「現状は想定通りだと言えるでしょう。新たな地域のデータセンターの設置が(ほぼ)スケジュール通りに進んでいることには満足していますが、遅延と全体的なネットワークパフォーマンスはそれほど満足できる状態ではありません。これはご想像の通り、「飛び出し有利」(データ通信のわずかな遅延で、角から出たプレイヤーが先に相手を見られる状況)に影響を与え、プレイヤーの皆さんへの約束を守れなくなる可能性があります。
それでは、最近遅延に影響を与えているものは何なのでしょうか?最大の問題は他の企業が直面しているものと同じです。つまり、インターネットトラフィックが増加していること、そしてプレイヤーが利用しているインターネットサービスプロバイダー(ISP)が多岐に渡ることです。これは私たちの責任でもありますが、外出規制によって、素早く(かつ安全に)サーバーの規模を拡大することが難しくなっています。Riot Directチームは私たちが目標とする遅延の値をできる限り早く達成できるよう、必要な接続の確保に尽力しています。ネットワークトラフィックの増加に対して、ISPの多くはあちこちに接続ルートを変えることで、負荷のバランスを取っています。私たちはこれに対応するため現在も作業を進めています。前述のように、私たちはこの課題に積極的に取り組んでいますが、想定以上のトラフィックが存在することから、日々挑戦が続いています。
最後にお話しする課題──より多くの地域でデータセンターの稼働数が増加すれば解決できると期待しているもの──それは近くに住むプレイヤーとマッチメイキングされるようにすることです。つまり、試合に参加しているプレイヤーの数人が東海岸にいるというだけで、ロサンゼルスからシカゴに繋がれてしまうということがないようにするのです。これは正式リリースまでには解決したいと考えている、プレイ人口にまつわる課題です。いつでも一番近くのデータセンターで対戦を見つけられるよう、十分な数のプレイヤーを確保する必要があります。また、どこでも十分なサービスが得られるよう、新たなデータセンターの必要性についても継続的に調査を行っていますので、新しい設置場所が決まったときにはお知らせします」
最後に、皆さんの中には私たちがゲーム内のバグを“把握しているか”どうか知りたい方もいらっしゃると思いますので、「既知の不具合」についても記載しておきます。これらは来週のパッチで修正されます。
- 最近の数回のパッチでパフォーマンスが低下していることは把握しており、修正のための調査を鋭意行っています
- スパイク(爆弾)のUIがHUDと重なることがある不具合の修正を行っています
- また、スパイクを持っていない敵プレイヤーが、ミニマップ上ではスパイクを所持していると表示される不具合の修正も行っています
それでは、またお会いしましょう!